急に離れてしまいそいな背中だったから
離れないように繋ぎ止めただけ



ソノ少年、欠乏症ニツキ



「急に何すんだよ・・・。」



当然の如く文句を言われた
『屋外では抱きつくな』と何度か言われたような気がするが
今はそんな事関係ない



理性で押さえつけられる位の感情なら
俺とてこんなに手を焼いたりしない



突如押し寄せてくる不安に打ち勝つ程
俺は強い人間ではない





ドスッ





「―――――ッ!!」



レッドの肘鉄がオレの腹にモロに入った
・・・華奢な腕してる割に
どういう訳かコイツの腕力は人一倍強かった




「レッド・・・貴様・・・」



「ウルサイ馬鹿、天誅だ天誅。」



別に俺のした事は罪でもなんでもないような気もするが、
という反論はあえて口にださないでおいた。



俺の気持ちを知ってか知らずか
レッドはこーゆー事にはとにかく厳しい
(というかガードが固いだけ)



(室内でも易々と許さないくせに、俺にどうしろと言うんだ?)



今自分でも解かるほど不安定だと言うのに



そしてレッドはまた『あの背中』を向けて
俺の少し先を歩く




ダメだ やっぱり胸がざわざわする




「レッド」



「今度は何」



少し警戒気味に体をくるっとこちらに向けた



「お前な、俺に何もされたくなかったら俺の隣歩け」


「えー」


「別に何もしねーよ」



そう言うとレッドは渋々俺の隣に寄ってきた



「お前さぁ、俺が前歩くのがそんなにイヤか?」



「まぁな」




鈍感なコイツに少し説明でもしてやろうか?
尤も口に出した所でコイツが理解するかは微妙だが




「何と言うか」





「お前の背中見てると、あの時みたいにフッといなくなりそうで危なっかしいから」




以外な答えだったのか
レッドはきょとんとした顔で固まっていた



そして少しにやけて出てきた言葉は



「グリーンの心配性・・・」


「何言ってんだ」


「オレ愛されてるな〜」



・・・一発殴ってやろうかと思った
イヤ 本気で



人の気も知らないで



「大丈夫、あんなヘマ二度としないしもう何処にも行かない」


約束するよ、奴は笑ってそう付け加えた



俺としてはそんな事言わせたくなかったのだが



いくら俺であってもコイツの自由を束縛する権利はないのだから




「約束するならもう少し別の事にしてもらいたいものだが」


「え?何ソレ」



言おうかどうか迷ったが
これ位の贅沢は許してもらおうと思った



少しレッドに近づいて
聞こえるか聞こえないかの小さな声で



「どんな所に行っても、最後には必ずココに帰ってこい」



自分の隣をちょいちょいと指差してそう言った




「簡単だろ」


「んー・・・まぁ守れる・・・かな?」


「オイ」


「ハーイちゃんと守りますー」








家に向かう足の速度を少し緩めて
今こうしていられる幸せをかみ締めておこう





また明日、俺の隣にこの笑顔があることを願いながら


















少し甘めに仕上げたつもり。でも甘いの書くのってムズカC−(何)
そういやグリ視点で小説書くの久しぶりかも。
あーにしてもグリレはいいね。最高だね。



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