安らぎをあたえてくれるその手が

自分だけを求めてくれればいいと思った






「ゴーみたいな弟がいたらよかったのになー。」

「ハイ?」


不意に投げられた思いがけない言葉


「オレが弟っすか?先輩の?」

「うーん、オレ1人っ子だからさ。お前みたいな弟がいたらおもしろそーだなーって。」

「おもしろいってなんスか。」

「ソコは深くつっこまないでいーんだよ。」


そーゆー生意気なところが弟みたいだ。

そう言われてオレは頭をくしゃくしゃと撫でられた。


「ちょっ・・・子供扱いしないでくださいよー!つかせっかく整えた自慢の前髪が・・・」

「なーに言ってんだよ。そんならもっと乱してやろうか?」

「あ!先輩それイジメっスよ〜」



嫌がって手を払いのけようとするフリをしつつも

髪の毛ごしにつたわってくる暖かさに オレは微かな心地よさを感じていた




この人の手は 人を素直に愛する様を覚えたぬくもりを感じる

この手に触れるだけで オレはすべてを許せてしまうような安らぎさえ感じた



当の本人はそんなことまったく知らないのだろうけど





フッと 頭の上のぬくもりが消えてしまったように思えた

オレは無意識のうちに再びそれを繋ぎ止めようとしていた



それがオレ以外のところに行ってしまわないように




「ゴー・・・?」

「先輩」






「オレ『弟みたい』じゃなくて、もっと別な風に先輩に見て欲しいんスけど。」

「え?」



その手が自分のものであって欲しいという独占欲

それを満たすため



オレは掴んでいたその手に そっと口付けをした




「・・・っ!!」


その一瞬で 先輩は手を振り払ってしまった



微かに頬を紅く染めて



「ゴー・・・何ふざけて・・・!」

「全然ふざけてません。大マジメっスよ。」



誰にも渡したくない




この手を この安らぎを





あぁ やっぱりこの手からは甘い安らぎを感じる





この手が好きだ







そして







この人が好きだ








end


ミスチルの掌を聞いて思いついた話。会話が多いのがなによりの特徴(待て)
グリレverもかいてみたいなーVvというか最近うちゴーレサイトになりつつあるわ(汗)
なんて物好きなサイト(笑)




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